- 工事現場で見かける電光式の誘導員。
- 映像には実在した人物が使われているという。
- その人物には不気味な噂が残されている。
道路工事の現場で、無言のまま旗を振り続ける警備員を見たことはないだろうか。
人ではない。発光ダイオードで作られた電光看板だ。
赤や青の光で点滅しながら、延々と同じ動きを繰り返すその姿は、今では全国の工事現場で見られるようになった。
人件費の削減や安全対策の一環として導入され、珍しい存在ではなくなったが、この装置には昔からある噂が付きまとっている。
本物の交通誘導員が映っている
噂によれば、電光警備員の映像はCGではないという。
1990年代半ば、実在する交通誘導員の動きを撮影し、その映像を元にデータ化して作られたというのである。
確かに注意して見ると、旗の振り方や体の動きには妙に人間らしさが残っている。
機械的なアニメーションではなく、誰かの癖まで再現されているようにも見える。
そしてここから話は奇妙な方向へ進む。
モデルとなった男性の最期
この噂では、映像のモデルとなった交通誘導員は神奈川県内で勤務していた実在の警備員だったとされる。
しかし撮影からしばらく後、その男性は交通誘導中にミキサー車にはねられ死亡したという。
もちろん、その話を裏付ける資料は見つかっていない。
どこの会社だったのか、名前は何だったのかも不明である。
だが噂はそこで終わらない。
事故で亡くなった後も、その人物の姿だけは全国の工事現場で働き続けているというのだ。
昼も夜も、雨の日も晴れの日も。
交差点の脇で旗を振り続ける姿は、まるで終わることのない勤務を命じられたかのようにも見える。
遺影が働き続けているという発想
この話が広まった理由は、電光警備員の不思議な存在感にあるのかもしれない。
看板の中の人物は決してこちらを見ない。
表情も変わらない。
ただ無言で同じ動作を繰り返すだけである。
もし本当に実在した人物がモデルなら、それは映像記録であると同時に、その人の姿を永遠に残した存在でもある。
だからこそ一部では「全国の現場に遺影が立っているようなものだ」という話まで語られるようになった。
もちろん事実として確認された話ではない。
しかし夜の工事現場で、暗闇の中から光る誘導員を見たとき、その噂を思い出す人は少なくないだろう。
まとめ
電光警備員のモデルが事故死した交通誘導員だったという話を裏付ける証拠は確認されていない。
そのため事実というより、工事現場で語られる噂のひとつと考えるのが自然だろう。
それでも、全国各地で同じ人物が何年も旗を振り続けているように見える光景には、どこか不思議な感覚がある。
次に工事現場で電光警備員を見かけたとき、あなたはただの看板として見るだろうか。
それとも、誰かの記録が今も働き続けている姿に見えるだろうか。


