- 人は近い遺伝子を持つ相手を恋愛対象にしにくいと言われる。
- 兄妹や姉弟に恋愛感情が芽生えるのは不自然だという説がある。
- 実は血が繋がっていないのではないかという都市伝説が存在する。
兄妹や姉弟は家族であり、普通は恋愛対象として見ることはない。
しかし世の中には、兄妹間や姉弟間で恋愛感情が芽生えたという話が存在する。
もちろん創作作品の世界では珍しくない。
だが現実でも、そのような感情を抱いたという体験談が語られることがある。
そこで生まれたのが、ある奇妙な都市伝説だ。
「本当に血が繋がっている兄妹なら恋愛感情は芽生えないのではないか」
そして、その先にはさらに不穏な仮説が続く。
もしかすると、その兄妹は本当の兄妹ではないのかもしれない――。
近い遺伝子を避ける本能
この都市伝説の元になっているのが、HLA遺伝子説である。
人は本能的に、自分とは異なる遺伝子を持つ異性に惹かれると言われている。
反対に、遺伝子的に近い相手には魅力を感じにくい。
これは近親交配を避けるために備わった生物の仕組みではないかと考えられている。
つまり親子や兄妹など、近い血縁関係にある相手は恋愛対象として認識しにくいという考え方だ。
匂いで遺伝子を見分けている説
さらに都市伝説では、人は遺伝子の違いを匂いで感じ取っているとも言われる。
以前紹介した「父親が臭い」という都市伝説も、この考え方が元になっている。
娘が父親を臭いと感じるのは、遺伝子的に近いからだという説だ。
つまり人間は無意識のうちに、近い遺伝子と遠い遺伝子を判別していることになる。
もしそれが本当なら、兄妹同士でも同じことが起きるはずである。
兄妹なのに惹かれ合う理由
ここで都市伝説は奇妙な方向へ進む。
本当に血の繋がった兄妹なら、本能的なブレーキが働くはず。
それなのに強い恋愛感情が芽生えている。
なぜなのか。
都市伝説では、こう考える。
「そもそも血が繋がっていないのではないか」
もちろん証拠はない。
しかし、そう考えると辻褄が合うように思えてしまうのである。
語られる托卵説
この都市伝説で最も有名なのが托卵説だ。
托卵とは、自分の子ではない子どもを実子として育てる状態を指す。
もし母親が別の男性との間に子どもを授かっていた場合、戸籍上は兄妹でも遺伝子的には他人となる。
そうであれば恋愛感情が芽生えても不思議ではない。
都市伝説では、兄妹同士が惹かれ合うケースの背景に托卵が隠れているのではないかと語られることがある。
もちろん実際には確認できる話ではない。
だからこそ都市伝説として広まりやすかったのだろう。
取り違えや養子説もある
この話は托卵だけでは終わらない。
病院での取り違え。
養子である事実を知らない。
父親だけ違う異母兄妹。
母親だけ違う異父姉弟。
様々なパターンが噂として語られている。
どれも事実かどうかは分からない。
しかし「近い遺伝子には惹かれない」という前提があるため、人々はつい想像してしまうのである。
実際には別の理由も考えられる
もちろん現実はそんなに単純ではない。
人の感情は遺伝子だけで決まるものではない。
環境や性格、家庭事情など様々な要素が影響する。
また幼い頃から一緒に育った相手を恋愛対象と見にくくなる「ウェスターマーク効果」という考え方もある。
逆に離れて育った兄妹であれば、その効果が弱くなる可能性も指摘されている。
そのため恋愛感情が芽生えたからといって、血縁関係を疑う根拠にはならない。
都市伝説として面白い理由
この話が広まった最大の理由は、その結論が非常に衝撃的だからだろう。
兄妹なのに恋愛感情がある。
普通なら禁断の恋で終わる話である。
しかし都市伝説はさらに一歩踏み込む。
「むしろ恋愛感情があるなら、本当の兄妹ではないのでは?」
という逆転の発想を持ち込むのである。
その意外性が多くの人の興味を引いた。
まとめ
兄妹や姉弟に恋愛感情が芽生えると、本当は血が繋がっていないのではないかという都市伝説が存在する。
- 人は近い遺伝子を持つ相手を避けるという説がある
- 兄妹同士で恋愛感情が芽生えることへの説明として語られている
- 托卵や取り違え説まで発展することがある
もちろん現実に恋愛感情だけで血縁関係を判断することはできない。
だが、「近い遺伝子には惹かれない」という不思議な説があるからこそ、この都市伝説は今も語り継がれているのである。

