- メイは本当に行方不明になったのか。
- 猫バスは魂を運ぶ乗り物なのか。
- ジブリが公式に否定した今も噂は消えていない。
スタジオジブリ作品の中でも特に人気の高い『となりのトトロ』。
心温まる家族の物語として知られていますが、その一方で長年語り継がれている不気味な都市伝説があります。
それが有名な「サツキとメイ死亡説」です。
作品公開から数十年が経過した現在でも、この噂はネット上で語られ続けています。
なぜ多くの人がこの都市伝説を信じてしまうのでしょうか。
トトロ死亡説の始まり
死亡説の中心となるのは、メイが行方不明になる後半の展開です。
村中が捜索する中、池から一足のサンダルが発見されます。
サツキはそれを見て「メイのじゃない」と答えます。
しかし都市伝説では、「本当はメイのサンダルだと気付いていた」と解釈されます。
もしここで事実を告げれば周囲は大混乱になる。
だからサツキは真実を隠した。
そんな考察が広まりました。
さらにその後、サツキはトトロに助けを求めます。
そして猫バスに乗ってメイの元へ向かうのです。
猫バスは冥界への乗り物だった?
死亡説を語る人々が特に注目するのが猫バスです。
猫バスは普通の人には見えません。
作中でも「みんなには見えないんだ」という描写があります。
そのため、「猫バスは魂を運ぶ存在なのではないか」という解釈が生まれました。
また終盤になると「サツキとメイの影が消えている」という噂も有名です。
そして病院の場面では、母親が「あの木のところでサツキとメイが笑ったような気がした」と語ります。
すぐ近くにいるはずなのに会いに来ない姉妹。
この違和感が死亡説をさらに加速させました。
もっとも、後年の検証では影が消えているわけではなく、作画や光の演出による誤解だとする指摘もあります。
また池で発見されたサンダルも、形状がメイのものとは異なっていることが確認されています。
狭山事件との関連説
もう一つ有名なのが、1963年に埼玉県で発生した狭山事件との関連説です。
トトロの舞台モデルの一つが所沢周辺とされていることから、この噂が広まりました。
特に注目されたのが姉妹の名前です。
- サツキ=皐月
- メイ=May
どちらも「5月」を意味します。
そして狭山事件が発生したのも5月でした。
さらに、姉が妹を探す構図など一部の共通点が語られるようになります。
しかし、これらの関連性について公式な根拠は確認されていません。
後から見つけた共通点を結び付けた考察である可能性が高いとされています。
ジブリ公式の見解
死亡説や狭山事件説が広まったことで、制作元には問い合わせが数多く寄せられました。
これに対してジブリは、サツキとメイは死んでおらず、狭山事件との関係もないという趣旨の説明を行っています。
つまり公式見解としては、これらの都市伝説は否定されています。
なぜ都市伝説は消えないのか
興味深いのは、公式が否定した後も噂が語り継がれていることです。
トトロには明確な説明がない場面が数多くあります。
- 猫バスとは何なのか
- トトロとは何者なのか
- なぜ子どもたちにしか見えないのか
その余白があるからこそ、人は様々な解釈を生み出してしまうのでしょう。
都市伝説の面白さは、真実かどうかではありません。
作品の中にある小さな違和感から、まったく別の物語を想像してしまうことです。
そして今夜もう一度『となりのトトロ』を見返した時、あなたはただの感動作として見るでしょうか。
それとも――どこかに隠されたもう一つの物語を探してしまうでしょうか。


