- 冬の定番だった「コタツでミカン」を知らない世代が増えている。
- ミカンの生産量もコタツの生産台数も大きく減少した。
- その背景には住宅事情や家族の過ごし方の変化がある。
冬になると家族がコタツを囲み、テレビを見ながらミカンを食べる。
かつて日本では当たり前だったこの光景が、今では少しずつ姿を消しつつある。
「コタツでミカン」という言葉は知っていても、実際に経験したことがないという若者も珍しくない。
減り続けるミカンの生産量
昭和の時代、ミカンは冬の家庭に欠かせない果物だった。
1970年代半ばには年間約360万トンものミカンが生産されていたが、その後は減少傾向が続いている。
現在では生産量は約90万トン前後となり、最盛期の4分の1程度まで減少した。
背景には食生活の変化や人口減少、そして核家族化があるといわれている。
大家族で箱買いしたミカンをみんなで食べるという習慣は、以前ほど見られなくなった。
コタツもまた消えつつある
ミカンだけではない。
コタツの生産台数も大幅に減少している。
1990年には年間約178万台が生産されていたが、近年では20万台台まで減ったとされる。
その理由として挙げられるのが住宅事情の変化だ。
和室中心だった住まいは洋室中心へ変わり、床暖房やエアコンなど部屋全体を暖める設備も普及した。
コタツは快適な反面、場所を取る家具でもある。
限られたスペースを有効活用したい現代の住宅事情とは相性が良くないのかもしれない。
テレビ離れが団らんを変えた
そして見落とされがちなのがテレビの存在である。
かつて一家に一台しかなかったテレビは、自然と家族を同じ部屋へ集める役割を果たしていた。
コタツのある部屋でテレビを見る。
そこにミカンが置かれ、家族が集まり、冬の団らんが生まれる。
しかし現在はスマートフォンやタブレット、パソコンなど視聴手段が多様化している。
家族全員が同じ番組を見る必要はなくなり、それぞれが別の部屋で別々の時間を過ごすことも珍しくない。
「コタツでミカン」が減った背景には、こうした生活スタイルの変化もあるのだろう。
消えたのはコタツか、それとも団らんか
もちろん今でもコタツを愛用している家庭は存在する。
しかし冬の定番風景として語られる機会は確実に少なくなった。
ミカンの生産量が減り、コタツが減り、テレビの前に家族が集まる機会も減った。
こうして見ると、「コタツでミカン」が消えつつあるのは単なる暖房器具の流行の問題ではない。
家族の過ごし方そのものが変化した結果なのかもしれない。
まとめ
「コタツでミカン」は、日本の冬を象徴する風景として長く親しまれてきた。
しかし住宅事情や暖房設備の進化、テレビ離れなどさまざまな変化によって、その光景は少しずつ過去のものになりつつある。
もし今もコタツがあるなら、久しぶりにミカンを用意してみてはいかがだろうか。
その何気ない時間が、いつか懐かしい思い出になるのかもしれない。


