ざくっと都市伝説
- コールセンターにかかってくる奇妙なクレーム電話。
- 謝罪を求めるたびに興奮していく男。
- その目的は苦情ではなく別のところにあった。
企業のコールセンターやお客様相談窓口には、日々さまざまな問い合わせが寄せられる。
その中には理不尽なクレームや悪質な嫌がらせも少なくない。
そんなコールセンター業界で、昔からささやかれている奇妙な噂がある。
謝罪を求める男
ある日、若い女性オペレーターのもとに一本の電話がかかってきた。
受話器を取った瞬間、男は怒鳴り始める。
「どういうことなんだ!!」
しかし話を聞いてみても内容は支離滅裂で、何について怒っているのかよく分からない。
それでもオペレーターは仕事として対応する。
「申し訳ございません。」
すると男はさらに興奮した様子で言う。
「もっと謝れぇ!!」
女性が再び謝罪すると、受話器の向こうから荒い呼吸音が聞こえ始める。
そして男は何度も謝罪を要求し続けた。
クレームの目的
やがてオペレーターは違和感に気付く。
男は問題の解決を求めていない。
返金も交換も要求しない。
ただひたすら女性に謝らせることだけを望んでいるのだ。
やがて男の呼吸はさらに荒くなり、興奮した声で叫ぶ。
「もっとだぁぁ!!」
そして最後には意味不明な叫び声を残して電話を切ってしまうという。
コールセンターに伝わる噂
この話はコールセンター業界で語られる半ば都市伝説のようなエピソードである。
実際に似たような迷惑電話が存在することはあるが、噂の男が本当にいるのかは分かっていない。
ただ一つ確かなのは、その男にとってクレームは目的ではなく手段だったということだ。
怒りをぶつけるためでもなく、企業に不満があるわけでもない。
ただ女性に謝らせることそのものを楽しんでいたのである。
もしかすると今この瞬間も、どこかのコールセンターで受話器を握りながらこう叫んでいるのかもしれない。
「申し訳ありませんじゃ足りないんだよ……もっと謝れぇ!!」


