ざくっと都市伝説
- ある日、屋根裏部屋から音が聞こえるようになる。
- 何カ月かすると音は聞こえなくなる。
- 屋根裏部屋を確認すると・・・
こんな話がある。
ある夫婦が暮らす一軒家で、ある日を境に屋根裏から物音が聞こえるようになった。
夜になると、誰かがゆっくり歩き回るような音。何かを引きずるような音。耳を澄ませば確かに聞こえるのに、姿は見えない。
妻は気味が悪くなり、夫へ何度も相談した。
しかし夫は笑って言った。
「ネズミでも住み着いたんだろう。そのうちいなくなるさ。」
そう言われると、妻もそれ以上は言い返せなかった。
音は突然、止んだ
それから何カ月もの間、屋根裏では毎晩のように物音が続いた。
家の中で暮らしているはずなのに、天井のすぐ向こうに別の何かが生活しているような、不思議な感覚だけが残っていたという。
だが、ある日を境に音はぴたりと止んだ。
数日待っても、数週間待っても何も聞こえない。
「やっぱりネズミだったのね。」
そう思った妻は、ようやく屋根裏を確認することにした。
そこにいたのはネズミではなかった
懐中電灯を片手に屋根裏へ上がる。
そこにはネズミの巣などなかった。
床には空になった缶ビールが何本も転がり、煙草の吸い殻が無数に散らばっていた。
誰かが生活していた痕跡だった。
しかも、一日や二日ではない。
何カ月もの間、天井一枚隔てた場所で、見知らぬ誰かが暮らしていたことになる。
だから音は止んだのか
この怪談には、その後の話はほとんど語られない。
屋根裏にいた人物が見つかったのか、逃げたのか、それとも最初から誰もいなかったのか。
わかっているのは、音が聞こえなくなった理由だけは、誰にもわからないということだ。
だから今でも、屋根裏から物音が聞こえても「ネズミだろう」で済ませる人は少なくない。
だが、この話を知ってしまうと、その一言だけでは安心できなくなる。
天井の向こうで暮らしているのは、本当にネズミだけなのだろうか。


