カルシウム不足でイライラになる
ざくっと都市伝説
- カルシウム不足でイライラ。
- イライラするほどのカルシウム不足には数週間かかる。
- イライラするだけでなく他の病気も発症する。
イライラしている時にカルシウムが不足しているんじゃないの?と言われたことありませんか?
しかし、病院に行っても精神安定剤としてカルシウムが処方されることはない。血液中のカルシウム濃度が低下すると、情緒不安定などの精神状態になるのは医学的にも認められている。
しかし、血液中のカルシウム濃度は、骨のカルシウムが溶け出すなどして常に一定に保たれている。口からのカルシウム摂取不足で血液中のカルシウム濃度が低下することは、数週間全く摂取しない限り起こりえない。
血中のカルシウム濃度低下は、副甲状腺機能低下症やビタミンD欠乏症などで起こるものなのだ。また、低カルシウム血症になると、イライラだけが現れるのではなく、筋のけいれんや慢性的なくる病(骨軟化症とも言い、骨が湾曲して変形することもある)など別の症状も一緒に現れる。
つまり、精神不安定(イライラ)の原因はカルシウム調整異常であって、カルシウムの摂取量が多かろうが少なかろうが関連性は薄い。