- トイレの花子さんの正体の一説。
- 精神を病んだ母親が一家心中を図るが花子さんだけ逃げ出した。
- 学校のトイレに隠れていたが母親に見つかってしまう。
トイレの花子さんには数多くの正体説が存在する。
その中でも特に悲しい結末を迎えるとされる、一家心中から生まれたという都市伝説を紹介しよう。
幸せだった花子さん一家
花子さんは、警察官の父親、優しい母親、弟、妹と暮らしていた。
ごく普通の家庭だったが、ある時から父親の帰宅が遅くなり、家に帰らない日も増えていく。
その理由は父親の浮気だった。
母親は深く傷つき、次第に精神の均衡を失っていったという。
一家心中の日
ある日、学校から帰宅した花子さんは信じられない光景を目にする。
母親が弟と妹の命を奪っていたのである。
母親は一家心中を図ろうとしていた。
恐怖に襲われた花子さんは家を飛び出し、必死に学校へ逃げ込んだ。
そして誰にも見つからないよう、女子トイレの個室に身を隠した。
トイレで見つかってしまう
花子さんを追って学校までやって来た母親だったが、娘の姿は見当たらない。
そこで偶然通りかかった用務員に尋ねた。
「花子という子を見ませんでしたか?」
用務員は善意から答えた。
「花子ちゃんなら、さっきトイレに入っていくのを見たよ。」
その一言が運命を決めてしまった。
母親は女子トイレへ向かい、一つずつ個室の扉を開けていく。
「花子ちゃん、出ておいで……」
静かな声が近づいてくる。
逃げ場のない花子さんは、ついに見つかってしまった。
トイレの花子さんになった少女
その後、花子さんは母親によって命を奪われたという。
そして母親もまた、その場で自ら命を絶った。
以来、その学校の女子トイレでは不思議な現象が起こるようになった。
誰もいないはずの個室から物音が聞こえる。
少女の声が返ってくる。
扉の向こうに人の気配を感じる。
それは今も母親から逃げ続けている花子さんなのかもしれない。
都市伝説としての考察
トイレの花子さんには、戦時中の空襲で亡くなった少女説や、教師に殺された少女説など多くのバリエーションが存在する。
その中でもこの話が特に怖いのは、怪物や悪霊ではなく、人間の嫉妬や狂気が原因になっている点だろう。
学校のトイレで返事をする花子さんは、誰かを驚かせたいわけではない。
今もなお、見つからないように隠れ続けているだけなのかもしれない。


