真のジェットコースター好きは一番後ろに座る
ざくっと都市伝説
- ジェットコースターの一番前は視覚的スリルしかない。
- 視覚的スリルは目を閉じることで回避できる。
- 一番後ろが最も加速減速などを体感し、体感は回避する方法がない。
絶叫アトラクションの定番と言えばジェットコースター。
ジェットコースター好きと言いながら、一番前に座るのは間違っている。ジェットコースターのスリルを一番体感できるのは、一番後ろの席である。
ジェットコースターは、電機などの動力で走っていると勘違いしている人もいるようだが、ジェットコースターには動力はついていない。レールの一番高いところまでチェーンで引き上げ、その後は位置エネルギーを運動エネルギーに転換して速度を付け、上り下りを繰り返すことで進んでいる。
一番前の席は視界が良いため一番スリルを味わえるように思えるが、視覚的スリルのみで体感としては最もスリルがない席である。
まず、最初下り始めるのは一番後ろの席が頂上を通過してから。それまでは一番前の席はゆっくり下っている。一番前の席は頂上から車体の長さの間スピードを感じることはないが、一番後ろの席は頂上追加と同時にスピードを味わうことになる。
次に加速するための上りやカーブでも、一番前の席はゆっくり減速感を味わうが、一番後ろの席は突然減速を味わうことになる。
加速減速を一番感じられるのは一番後ろの席ということになる。一番前で味わる視覚的スリルは、目をつぶることでごまかせる。目を開けていても、風景の移り変わりについていけず、全てのシーンをスリルとして処理しきれていない。体感するスリルは、目をつぶっていても感じる。いやおうなしに感じてしまうことになる。
ジェットコースター好きを豪語しておきながら、一番前の席に座りたがるのは、本当のジェットコースターの楽しみ方を知らない人である。